ミャンマー避難民現地調査

 JADE-緊急開発支援機構は2018年4月、バングラデシュ南部コックスバザール県において、ミャンマー(ロヒンギャ)避難民の現状とニーズを調査いたしました。

 2017年8月25日、ミャンマー軍の掃討作戦以降バングラデシュに逃れた難民は、2018年4月現在693,000人にのぼると推定されます。さらに2017年8月以前より避難していた人々を加えると、100万に迫る難民がバングラデシュ南東部コックスバザール地域で避難生活を送っており、Inter-Sector Coordination Group (ISCG)では支援対象者を地域の住人を含め120万人と推計しています。UNHCRのPopulation Factsheetによれば、避難民のうち女性の占める割合は52%、また55%が18才未満の子どもです。

 難民キャンプのある土地は小高い丘の連なる丘陵地帯であり、崖のような斜面に這うようにして仮設住宅が立ち並んでいます。難民キャンプを一時的な避難先と位置づけ、恒久的な施設の建設を認めないバングラデシュ政府の方針もあって、建物はいずれもコックスバザール地方の特産である竹組みの骨格に、ビニールシートをかぶせただけの簡素な作りとなっているのが特徴的です。毎年5〜6月に雨季の到来するバングラデシュでは、全国各地で土砂崩れや地すべりが発生しており、難民キャンプ内でも同様の危険性が指摘されています。

 

難民キャンプの様子(キャンプ11にて撮影)

 

 

*本事業は特定非営利活動法人 ジャパン・プラットフォーム(JPF) のご支援により実施されております。JPFの取り組みに関するより詳しい情報はこちらのウェブサイトをご覧ください。